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脳障害のニャン太

こちらは、nekonoko代表チッチがまだ活動をしていない時の記録となります。

2004年の夏

友人が店長をしているコンビニに手伝いに行っていた時、近所の公園で瀕死の子猫に出会いました。

始めは通りがかりのおばちゃんに公園で猫が死んでいると聞き、
死体をそのままにしておくのは可哀相だと思い見に行ったところ
汚れて目や鼻には砂がビッチリ付いたガリガリの子猫が倒れていました。
さすがに死んでるかなと思ったらかすかにお腹が動いて
息をしている!生きている!
急いで抱き起こし、とにかく目や鼻の砂を取り除こうと濡れたタオルで拭いたところ
子猫は少し嫌がったので意識があるのがわかりました。
でもなかなか砂が取れず、やっと少し取れたかなと思ったら膿が出てきて
眼球があるのかもわからないほどで悪臭もしてきました。
これ以上拭くのが怖くなったので
拭くのをやめ、ふとオデコを見たらやけに腫れています。
触ってみたらプニプニと何かが詰まっている感触がしました。

もしかして事故かなにかで内出血したのでは!?とにかく一刻も早く病院に連れていかなければ!
と急いで店長に訳を話し、そこのコンビニはうちから1時間はかかり、
うちの猫達が通っている病院が休みだったこともあり、必死でコンビニ付近の病院を捜し
徒歩で行ける距離になかったのでタクシーで向かいました。


▼病院にて
幸い病院は空いていてすぐ診てもらうことが出来ました。
先生は目や鼻の膿を取り除いてくれている間、
「この子はもう助からないと思うよ。どうしますか?」
と言われ
その言葉で動揺した私は
「どうしたらいいのですか?」
と聞くしかありませんでした。そうしたところ先生は

「元いた場所に戻すか、連れて帰るかですね」
元に戻すなんて言葉にビックリしつつ
でもうちに連れて帰っても他にも猫がいて病気がうつるかもしれないし・・・
しかもここから1時間もかけて連れて帰るのは子猫の容態が心配だし・・・
「こちらで入院させることは出来ませんか?」
思い切ってそう聞いたところ先生は
「出来るけど費用がかかりますよ。助かる確率が少ないからお金が無駄になるかもしれないですよ」
と言われ一瞬悩みましたが、この子猫は私が責任を持って面倒をみようと決心し
「お金がかかってもいいので入院させてください」
とお願いしたころこ

「では最善を尽くしましょう」
と先生は言ってくれました。

そしてまずは、腫れていたおでこを切ることになり、麻酔も無しで切ろうとしたので
慌てて私は大丈夫なのかと聞いのですが
「他にやりようがないし、もうここまで来ると痛みもわからないでしょう」
とのことで
おでこの毛を剃り、メスで少し切ったのですがおでこを押しても切口からは何も出てきません。
先生は注射器で傷口を吸い出してみたところ、子猫が鳴いて少し抵抗しました。
私は悲痛な声で鳴く子猫を見ていることが出来ず思わず治療室から出たのですが
ここで逃げてはこれからお世話が出来ない!きちんと見届けなければ!と辛いながらも見守りました。

結果、おでこには膿が溜まっていました。
その後は栄養剤と抗生剤を注射して処置が終わり、子猫はケージに寝かされました。


その後、先生からの説明で、子猫のお腹はぺっちゃんこでしばらく何も食べてなく風邪をひき、
行き倒れしたのではないかとのことでした。

子猫は推定3〜4ヶ月齢で、体重が1kg以下だったとのことで、体力が無く
今日、明日が山なので、もし治療の甲斐も無く亡くなったら連絡をしてくださるとのことで、
その日は気になりながらも帰宅しました。

その後、病院に見舞いに行きたかったのですが、1時間かけて病院に行く余裕がなく
もう神頼みするしかなくて、あの子猫の命を救ってくださいと祈っていました。
そんな祈りが通じたのか、子猫の生命力が強かったのか、
3日後に口にフードを入れると食べるようになったと連絡があり、なんとか一命は取りとめてくれました。


しかし、その後もまたオデコに膿が溜まったりとなかなか退院することが出来ず
毎日栄養剤と抗生剤の注射をしてもらい10日後にやっと退院してうちに連れて帰ることが出来ました。
入院費は、やはりビックリするほど高額でしたが、それでも値引きしてくれた金額でした。

▼退院後
退院してもオデコに膿が溜まることがあったり、体に真菌が出来たりと不安定な日々が続きました。
それでも体重は増えて行き、やっと良くなってきたと思ったらどうも動きがおかしく、
当初は体が衰弱しているためかと思っていたのですがそうでもないようで、
まさか目が見えてない!?いやいやそんなことはなさそうだ、
そうすると一番心配していた脳に障害とか!?あれだけオデコに膿が溜まっていれば
どこかに障害が残っていても仕方がないとは思っていたけれど・・・
元気になっても歩く時は足がシッカリしていなく転び、ジャンプも出来ません。
トイレも用意している猫トイレですることがなく、トイレの存在すらわかっていない様子です。

動物病院の先生に相談をしたところ、やはり脳障害でしょうと診断されました。
脳障害の場合、麻酔をしてCTやMRIを撮らないと確定出来ないのですが、
この子には麻酔は危険だということで触診や動きを診ただけの診断でしたが、
明らかに他の猫とは様子が違うので私も無理なことはせずその診断に納得しました。
そして、せっかく一命を撮りとめても一生ケージ暮らしを強いることになり
私がこの子を助けたことは間違っていなかったのだろうかとしばらく思い悩みました。



▼数ヵ月後
ガリガリで細かった体が信じられないくらい大きくなりました。
しかも、まだ1歳にならないのに他の1歳の子と同じくらいの大きさです。
名前はニャン太にしました。



ニャン太は、変わらず動きはおぼつかず、危険なのでケージ暮らしで、
トイレのことも相変わらずわかっていません。

ニャン太はオシッコ、ウンチをしたいというのではなく、ただ何だか落ち着かなくて鳴いて
グルグルケージの中を回り出します。その時は急いで猫トイレに連れて行ってするまで見守っています。
当然、早朝でも夜中でもお構い無しです。


私が家にいる時ならまだいいのですが、留守中となるとそのまましてしまうので、
その上で寝ていることもあり、軟便の時は、踏んで部屋中に飛び散って、ニャン太もウンチまみれに
なってしまうこともあります。そのため留守中はニャン太のことが心配で仕方がありません。
正直とても疲れてしまいますが、抱っこした時に警戒心が全く無く(というよりわかっていないので)
そのままウトウト眠り出してしまうニャン太を見ていると命が尽きるまで大切に面倒を見よう

ニャン太に出会えて、そして一命を取り留めてくれて良かったと、今では心から思えるようになりました。

▼最後に
公園には他にも人がいたにも関わらず、誰もニャン太のことを助けようとはしませんでした。
でも、きっとこういう猫達は他にも沢山いて、沢山の命が失われているのだろうと思います。
仕方のないことなのですがそれが現状なのだと思います・・・




▼2005年追記
ニャン太のことが2005年12月号の「ねこのきもち」に掲載されました!


▼2007年追記
この記録を書いてから3年が経ち、ニャン太も無事3歳になりました。
以前はトイレをする時はわざわざ猫トイレに連れて行っていたのですが、
今は、大体ケージ内の決まった場所にするようになったので、そのままケージでさせるようになりました。

そして保護当初に比べれば大分意識がハッキリとして「ニャン太」と呼びかけると
お返事をするようにまでなり、普段目薬をする私が怖いらしく、ケージから出すと逃げるようになりました(涙)

▼お返事するニャン太            ▼怖がるニャン太



ですが、2006年12月からテンカン発作を起こすようになり、精神安定剤を飲ませるようになってしまいました。

テンカンの発作が起きるとヨダレを垂らしながら左手を軸にグルグルと回り出します。
初めて発作が起きた時はケージの上を塞いでいなかったので
ケージから飛び出しもの凄い勢いで部屋中を走り回ってしまいました。
それからは常にケージの上は塞ぐようにし、発作が起きてもケガをしないよう気をつけてあげています。

ニャン太は脳障害があるため長生きは出来ないと思いますが
いつか来る最後の日まで快適に暮らし幸せでいられるよう
精一杯のお世話をして一緒に暮らして行きたいと思っています。

▼今まではケージの中が一番落ち着くのか、こんな寝相も見られるようになりました。



▼表情も随分しっかりしてきました。



その後のニャン太については、サイトブログ
活動ブログ
nekonoko日記
にてご覧いただけます。(カテゴリー:titti宅のにゃんこ日記)


▼2010年12月追記
12月1日にニャン太永眠しました。

http://sun.ap.teacup.com/nekonoko/466.html





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